「玉露の甘み」と「抹茶の香り」が融合した宇治茶の碾玉で贅沢なひととき
こんにちは! お茶にどハマり中ライターの長砂です。
いつもは高級茶にはなかなか手を出せないのですが、今回はちょっと贅沢なお茶「碾玉(てんぎょく)」を堪能する機会があったので、こちらでもその魅力についてご紹介します!
碾玉の「碾」は、抹茶のもととなる碾茶(てんちゃ)のことで、「玉」は高級茶の玉露のこと。
名前のとおり、2つの高級茶をブレンドした「碾玉」はいったいどんな味わいなのか? 淹れる段階からじっくりと紹介しましょう〜。
碾玉(てんぎょく)とは?
碾玉は、宇治茶商工業協会が販売する、急須で淹れる茶葉状態のお茶です。
碾玉の茶葉はすべて「宇治市」で栽培・収穫したもので、実は宇治市内だけの茶葉のお茶は意外と珍しいのです。
私たちがよく耳にする「宇治茶」というのは、宇治地域で継承されてきた製法技術によって加工されたお茶のことを指し、茶葉の生産地は宇治市だけでなく、周辺の京都南部や奈良北部などの広域にまたがります。
宇治市内の茶葉をつかい、伝統的な宇治茶製法でつくられた碾玉は、生粋の宇治茶なのかもしれませんね。
碾玉は名前のとおり、「碾茶」と「玉露茶」をあわせたものです。
碾茶と玉露の違いを簡単にご説明しましょう。
●玉露茶
煎茶や番茶の茶葉とは違い、収穫前に日光を遮って新芽を育てる。
日光を遮ることでお茶の旨み(飲んだときのお茶特有の甘さ)を濃くする。
収穫した茶葉を蒸し、揉んで乾燥させたものを玉露と呼ぶ。
●碾茶
抹茶のもととなる茶葉のこと。碾茶を石臼などで挽いて粉にしたものが抹茶。
玉露と同様に日光を遮って育てた茶葉を摘むが、揉まずに乾燥させたものが碾茶。
玉露も碾茶も、日光を遮って手間をかけて育てる高級茶であることは同じですが、乾燥する際に揉むかどうかが大きな違いです。
実際の茶葉がこちら↓
写真だとちょっと見分けが難しいですが、おそらく、葉がねじれて縮んでいるのが揉んで乾かしている玉露で、平たいのが碾茶です。
2つの高級茶をブレンドした「碾玉」はいったいどんな味で、どんな香りなのか、いよいよ飲んでみます!
碾玉を淹れてみよう
碾玉の1箱は3袋入りで、1袋には茶葉が8グラム入っています。
1袋(8グラム)で急須1回分、お茶碗4-5杯のお茶を淹れることができるそうなので、今回は2煎淹れて味の違いを楽しみます。
じっくり淹れる1煎目
パッケージを開くと、
ぬるめのお湯で、じっくりと。
濃厚な風味をお愉しみください。
というメッセージと一緒に淹れ方が紹介されているので、まずはこれを参考にします。
60℃ー70℃のお湯200ccを茶葉に注ぎ、3分間待ちます。
さて、早速一口飲んで、驚きました!!! 最初のひと口で「グワッ」と一気に口の中に玉露特有の旨み(甘み)が広がります。
“濃厚な風味”と書かれているように、旨みだけを抽出したかのような濃さがあり、飲みこんだあとも玉露の風味が口のなかに強く残ります。
熱めのお湯で2煎目
2煎目は80℃ぐらいのお湯500ccで淹れてみます。
温度が高くなり渋みが出やすくなるので、蒸らす時間は1分ほど。
1煎目に比べると玉露の風味は少なくなり、かわりに抹茶らしい味や香りが感じられます。
贅沢な1煎目、爽やかな2煎目と、同じ茶葉から淹れたとは思えないほどの味の変化がありました。
2煎で終わりにしてしまうのももったいので、3煎目は水出しにチャレンジ。
お茶は3煎目、4煎目とだんだん苦味が強くなるのですが、水出しにすると苦味が出にくくなります。
碾玉が買える場所
碾玉は宇治市内のお茶屋さんで購入することができるほか、一部のお茶屋さんがインターネット販売もされています。
・一煎パック8g入り:500円(税抜)
・一煎パック3個入り外装箱付き:1500円(税抜)
詳しくは以下の宇治市のウェブサイトをご確認ください。
https://www.city.uji.kyoto.jp/0000016624.html
ちなみに、せっかくプレミアム高級茶の「碾玉」をいただくならと、京都府長岡京市の和菓子屋みずは北川さんで、「抹茶本わらび餅」を手に入れておきました。
有機栽培の宇治抹茶を使用している高級わらび餅。
わらび餅も碾玉も宇治の抹茶どうし、相性はバツグンでした。
たまには家で贅沢もいいですね。
みなさんも碾玉で贅沢なひとときはいかがでしょうか?