<前編> 新茶のシーズン到来!ツリーハウスのある茶畑で茶摘み&製茶体験@月ヶ瀬みんなの茶畑

お茶のきほん

 

茶摘み日和とはこのこと。雲ひとつない快晴でした。

4月の最後の土曜日。
GWの始まりの日は京都からの道も少し混み気味で午前10時から遅れること20分。
新茶の季節で緑が美しい茶畑には、すでに20人ほどが茶摘みに勤しんでいました。
そう。今回は奈良県月ヶ瀬にある「みんなの茶畑UMEZUKI」での茶摘みイベントに行ってきました。

一芯一葉を贅沢に。無心で茶葉を摘むじかん

みんなの茶畑の茶摘み体験は、全国でも1%に満たない茶園にしかない在来種のみの茶畑でおこないます。
農薬も使わず、ところどころ虫に食われているような葉っぱや黄色に変色している葉っぱもあえてそのままに。
よくテレビなどで見る茶畑と比較するとかなりワイルド!
初めて見たときは「大丈夫か?」と心配になったりもします。

鬱蒼とした雰囲気がワイルドだなぁ〜

時間も遅れてきた私たちは、早速茶葉を手摘みをはじめました。指先に集中して美味しそうな葉っぱを選んで摘む作業は、坐禅に近く無心になれたような気がします。

茶摘みの方法は、最初にこの茶摘み体験のイベントの主催者の一人、デザイナーの山中さんからレクチャーを受けました。
お茶の木には枝の先に「芯」とよばれるまだ葉が開いていない「芽」の状態の葉があり、そこから下へと互い違いに葉がついているうちの芯から近い2枚の葉の部分摘みます。
これを「一芯二葉(いっしんによう)」と言い、生まれたてで、とても柔らかい部分です。
木の先端から少しの部分しか使わないので、新茶の時期ならではの贅沢なお茶になるそうです。

この部分だけを、贅沢に摘んで行きます。

レクチャーをしてくれたのは、個人デザイン事務所 hiculture|ハイカルチャー代表の山中さん。
実はこの「月ヶ瀬みんなの茶畑」があるたつみ茶園の二代目園主・巽直弥さんと『奈良月ヶ瀬みんなの茶畑オーナー制度』を”デザイン”された方です。
「生産者と消費者が直接つながり、日本の農業やその風景を支えていく関係づくり」が評価され、2011年グッドデザイン賞を受賞。
さらに、この取り組みが話題を呼び、コミックス「茶柱倶楽部」7巻にも登場している、影(?)の仕掛け人です。

後ろ姿が”仕掛け人”山中さん!

茶摘みが終わったら製茶体験に!でもその前に、腹ごしらえを^^

摘み初めてから約1時間半。
せっかくなのでより贅沢な茶葉を…と強欲な一面を吐露してしまい、一芯二葉どころか一芯一葉を摘んでいたので、茶葉の量はこの程度。
気づけばもうご飯の時間です。

お昼ご飯をご用意いただいた千紗さん!カンカン帽がお似合いですv

実はこの茶摘み体験は、茶摘み、製茶体験はもちろんお昼ご飯がついて参加費が大人2,000円(「その2」で紹介するツリーハウスに登る場合は3,000円)、子供1,000円ととてもリーズナブル。
しかもお昼ご飯は園主、巽直弥さんの奥さんの千沙さんや直弥さんのお母さまが、自ら育てた季節の野菜での手作り料理をいただけるという贅沢!
おかげで月ヶ瀬の恵みを全身で楽しめる1日を体験できるのです。

筍煮に大根を昆布で炊いたものやお漬物。そして緑の天ぷらの正体は…

そして、茶摘みのお昼ご飯ならではのメニューが「茶葉の天ぷら」です。
茶畑の横で摘みたての茶葉をその場で揚げてくれます。
うすーく塩をまぶしていただくのですが、一般的によくいただく大葉の天ぷらよりもコクがあって、ほんのり茶葉の苦味がくせになる逸品。
参加していた子供達にも人気で、揚げたらすぐなくなる人気メニュー。
食用の茶葉なんてそうそう売ってない(ってか売ってない)ので、茶農家の家庭料理として食べるくらいしか機会のない茶葉の天ぷらでした!

茶葉の天ぷらは山中さんと巽さんのコンビが担当!見た目の怪しさは味のスパイスです。

そんな感じで時間は過ぎ、そろそろ午前中に摘んだ茶葉をいよいよ実際のお茶に仕上げる製茶体験が迫ってきました。
例年は同じ茶畑の中で、太陽の下製茶作業をしているようですが、だんだん参加者も増えてきて今回は近くの「ロマントピア月ヶ瀬」という道の駅のような施設の一角を借りて行うようです。
実はこれまでも何度か私、プラベートで参加していたのですが、その時は茶畑の傍に小さめのマンホールくらいの大きさに堀った深さ30cmくらいの穴に炭火を入れ、アルミホイルをのせたところで過熱させながら茶葉を乾燥させるやり方でした。原始的なやり方ではあるのですが、結構これはこれで好きでした(笑。

とはいえ、今回は移動があるということでお昼ご飯もそこそこに、トラックの荷台に乗せられて「ロマントピア月ヶ瀬」に向かいます!!笑
こうなったら絶対に歌ってしまいますよね、あの歌を。
そう、みなさん。声を合わせて歌いましょう。
いち、にーの、さーーん♪
「あーるーはれたー、ひーるーさがりぃー



ドナドナドーナードーナァー♪」
はい、ご静聴ありがとうございます。

というわけで、引き続き製茶体験からお待ちかねのツリーハウスのご紹介はこの記事の後編で。

ところで「みんなの茶畑 UMEZUKI」ってどこにある?

奈良月ヶ瀬 みんなの茶畑HPより引用

さて今回茶摘み体験をさせていただいた「みんなの茶畑 UMEZUKI」。
奈良県内に位置するものの、京都府と三重県の両県からすぐの境目にある月ヶ瀬にあります。

京都市からも、車だと大阪市からもだいたい木津川を経由するルートが多いようです。
なので奈良市からでも木津川を経由して車で約30分ほど。
時間があったら途中にいくつか道の駅を発見したので、今度はそんなところも寄りながら帰るものたのしいだろうなー。

稲葉 洋平

TPM.ディレクター。小さい頃から母の出身地である静岡から定期的に送られてくる緑茶が主な飲み物。そのおかげで肌年齢には自信あり。最近は自分でドリップして飲む...

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