誰かに淹れる?自分でおいしく飲む?急須で淹れるお茶の基本の”き”
急須で淹れるお茶の入れ方(基本編)
普段ペットボトルで手軽に飲むことができるお茶ですが、たまには、あえて急須を使って茶葉からお茶を淹れる時間を持ってみませんか? ひと手間かけて淹れたお茶を飲めば、心までホッとリラックスできるはずです。
今回は、お家にある急須を使ってお茶を気軽に楽しむ、基本的な流れを紹介します。
まず、急須で淹れるお茶は、
①茶葉の持つ本来の風味や味、色をきっちりと引き出すことができる。
②自分の好みに応じて、濃さや温度を調整しながらお茶の味をカスタマイズできる。
③準備からしてからお茶を淹れて、いただくまでの時間や空間を楽しむ事ができる。
例えばこんな風に、お茶の持つ本来の味を心ゆくまでゆっくりと、楽しむことができます。
そして、用意するものはざっとこんな感じ。
計量スケールは、ちょうどいい大きさの計量スプーンがあれば代用できます。
慣れればむしろ目分量でも。あまり難しく考えないでくださいね。
・お好きな茶葉や家の冷暗所などに眠っている茶葉
・急須(紅茶用のティーポットなどお気に入りのものでOK)
・湯のみ(マグカップでもOK。でもおお気に入りの湯のみ探しも試してみてくださいね。)
・計量スケール(慣れれば目分量!?)
さて、実際に淹れる前に押さえておきたい、おいしいお茶の淹れ方4つのポイントです。
・適正な茶葉の量
・適正なお湯の量
・適正なお湯の温度
・適正な浸出時間
この4点がしっかりと押さえられていれば、お茶の味をしっかりと出すことができます。
まずは基本ですね。
例えば、3人分を淹れるときの目安は、それぞれこんな感じです。
煎茶:3人分 (※カッコ内は1人分)
茶葉の量 :10g (5g)
お湯の量 :180ml (60ml)
お湯の温度:70~80℃
浸出時間 :45~60秒
①しっかりと沸騰させたお湯を湯のみに移し、70~80℃になるまで温度を下げます。
このときに、お湯の温度が器に移すたびに5~10℃下がることを利用し、沸騰しているお湯(100℃)を2回(80℃)~3回(70℃)移すことで温度を管理する事ができます。
用意するものには書いてませんが、湯冷まし用の茶器があれば活用してみたいところです。
また、この過程で実際に使う湯のみを温めておくと、飲む際にお茶が冷めにくく、じっくりとおいしいお茶を楽しめます!
②急須に10gの茶葉を入れます。
10gをスケールか軽量スプーンで計ります。
③適温になったお湯を急須に注ぎます。
ここで焦ったらおいしいお茶になりません。ゆっくり心を落ち着けて。
最近何かのCMでも言ってました。
「余裕のある人、キレイだな♪」
そう、心に余裕を持って注ぐお湯の温度が下がるのを待ちましょう!
④急須にふたをして45秒~1分ゆっくり待ちます。
急須の中で茶葉が水分を吸ってゆらゆらと動き、お茶の色が少しづ出てきます。茶葉が開く様子を観察すると、お茶の抽出具合を目で見て把握することができます。
でも、最初からふたを取るのは厳禁です。必ず45秒から1分程度は待ってから様子をみましょう。ここでも心に余裕を忘れずに^^
⑤お茶を急須から湯のみに淹れます。
お茶の濃さを均一にするために、回し注ぎといって、いくつかの湯のみ(今回の場合は3つの湯のみ)に少しづつ、何度かに分けて注いでいく方法が一般的とされています。
でも、しっかりと3つの湯のみを同じ味で淹れたい場合は、別の容器に一度全て移して、それを分けて淹れる方法もあります。お好きな方法を選んでやってみましょう。
ただし、ここでのポイントは最後の一滴まで出し切ること!! 最後の一滴にお茶のおいしさが凝縮されているともいわれています。
⑥急須のふたを開けて、中の茶葉を蒸らす
1煎目を淹れた後、急須の中の茶葉が開きすぎないように(お茶の成分が出過ぎないように)することで2煎目以降も、おいしくお茶を楽しむことができます。蒸らしすぎないようにするためにも、急須のふたを半分程度開けておきましょう。
⑦2煎目以降のお茶はあまり待たずにお湯も熱めで。
2煎目以降は茶葉が開いた状態で、お茶が出やすくなっています。1煎目よりも少し高めの温度で淹れると、1煎目では出にくかったお茶の成分が浸出し、また違った味わいを楽しめます。急須にお湯を注いでから、すぐに湯のみに淹れて大丈夫です。
最後に、自分好みのお茶を淹れる際は、基本的には茶葉とお湯の量は変えず、お湯の温度と浸出時間で味を調整することがポイント。
お茶の種類(玉露やほうじ茶など)によって、お湯の温度や量が変化するので、それぞれにあった淹れ方をすることで、それぞれに異なったお茶の深い味わいに出合えると思います!